中国語を学ぶうえで、最初に立ちはだかるのが「発音」です。
中国語はアルファベットで表記される「ピンイン」を使いますが、英語や日本語の読み方とは大きく異なり、声調と呼ばれる声の高低変化が意味を左右します。
例えば「妈(mā 母)」「马(mǎ 馬)」「骂(mà 罵る)」は、同じ「ma」でも声調の違いだけで全く異なる言葉になります。

つまり、中国語では「正しい声調と発音」を身につけることが、単語の意味を正しく伝える第一歩です。
カタカナ感覚で覚えると誤解を招くこともあるため、発音の基礎をしっかり理解することが、スムーズな会話への近道になります。

中国語発音の特徴

1. 声調(四声)がある

  • 中国語発音の最大の特徴は 声調(声の高さの変化)
  • 北京語標準の普通話には 4つの声調+軽声がある。
    例:「妈(mā1 母)」と「马(mǎ3 馬)」は声調が違うだけで意味が変わる。

2. 音節構造がシンプル

  • 中国語の音は 「声母(子音)+韻母(母音)+声調」で構成される。
    • 例: = m(声母)+a(韻母)+第一声(声調)。

3. 声母(子音)

  • 日本語にはない発音がある。
  • 特に難しいのは:
    • 「zh / ch / sh」「z / c / s」などの舌の位置の違い。
    • 「r」の発音(日本語のラ行とは異なる)。

4. 韻母(母音・二重母音・鼻母音)

  • 単母音:a, o, e, i, u, ü
  • 二重母音:ai, ei, ao, ou など
  • 鼻母音:an, en, ang, eng, ong など(鼻に抜ける音)。

5. ピンイン(拼音)

  • 中国語発音をローマ字表記する仕組み。
  • 学習の第一歩は ピンインを正しく読むこと
  • ただし英語のアルファベット読みとは異なる(例:q = [ch] に近い音)。

6. 軽声(声調なし)

  • 強く読まずに軽く短く読む音。
  • 例:妈妈(māma)では後ろの「ma」が軽声になる。

7. 発音のコツ

  • 日本語のカタカナ発音で覚えないこと
  • 口や舌の位置を意識する。
  • 声調と発音は 意味を決める重要要素なので、聞き分け・まねが最初の関門。

まとめ

  • 中国語は 「音+声調」で意味が決まる言語
  • 声調を無視すると全く別の単語になる。
  • ピンインを正しく理解し、耳と口を慣らすことが発音習得のカギ。