
中国語は、日本語や英語とは大きく異なる文法体系を持っています。
動詞や名詞が活用しないため、形そのものはシンプルに見えますが、その代わりに語順や助詞の使い方がとても重要になります。
例えば「いつ・どこで・誰が・何を・どうする」という要素を正しい順序で並べることで、文の意味が決まります。
また、名詞を数えるときに必要な「量詞」や、文のニュアンスを変える「了」「吗」「的」といった助詞も学習の大きなポイントです。
中国語文法を理解することは、単語を知っているだけではできない「自然な会話」を実現する第一歩になります。
中国語文法の特徴
1. 語順が基本
- 中国語は 語順で意味を表す言語。
日本語のように助詞(が・を・に)で役割を示さず、「SVO(主語+動詞+目的語)」が基本です。- 例:我吃苹果。=私はリンゴを食べる。
2. 動詞の活用がない
- 中国語の動詞は 人称・時制で変化しない。
→ 代わりに 助詞や副詞で時制や状態を表す。- 了(完了)、着(持続)、过(経験)など。
3. 名詞に単数・複数の変化がない
- 名詞は基本 形が変わらない。
- 人称代名詞だけ 複数形の「们」を付ける(我 → 我们、你 → 你们、他 → 他们)。
4. 助詞の役割が大きい
- 日本語の「てにをは」に当たるものはないが、文末助詞や構造助詞が重要。
- 的:修飾をつなぐ(私の本 → 我的书)
- 了:動作の完了
- 吗:疑問文を作る
- 呢:軽い疑問や進行のニュアンス
5. 量詞が必要
- 名詞を数えるときは 量詞(助数詞)を使う。
- 一个人(1人)、两本书(2冊の本)、三杯茶(3杯のお茶)。
6. 否定と疑問の作り方
- 否定:主に「不(~ない)」と「没(~しなかった/~したことがない)」。
- 疑問:
- 文末に「吗」を付ける(你好吗?=元気ですか?)
- 選択疑問「A还是B?」(Aですか、それともBですか?)
- 疑問詞(谁=誰、什么=何、哪儿=どこ)を使う。
7. 語順のバリエーション
- 場所や時間は動詞の前に置く(時間・場所 → 動作)。
- 我昨天在北京看电影。=私は昨日北京で映画を見た。
- 把構文・被構文など、特定の語順ルールも存在。
まとめ
- 語順が命!
- 動詞も名詞も活用しないシンプルさ。
- ただし 助詞・量詞・語順で意味を表すので、ここが学習のカギ。